予防規程を定めなければならない製造所等を整理する
危険物の規制に関する政令第7条の3・第37条に基づき、予防規程の届出が義務付けられる施設の種類と指定数量の倍数の基準を整理します。
予防規程は、施設の種類ごとに一律の基準で義務付けられているわけではなく、指定数量の倍数による線引きがある施設と、そもそも対象に含まれない施設があります。今回は5つの施設から予防規程を定めなくてもよいものを選ぶ設問を題材に、その対象を整理します。予防規程そのものの定義については予防規程の定義を整理するもあわせてご覧ください。
例題
次のうち、予防規定を定めなくても良いとされる製造所等はどれか
指定数量の倍数が10以上の製造所
指定数量の倍数が150以上の屋内貯蔵所
指定数量の倍数が150以上の移送取扱所
指定数量の倍数が200以上の屋内タンク貯蔵所
指定数量の倍数が200以上の屋外タンク貯蔵所
正解は (4) です。
予防規程が必要な施設まとめ
予防規程を定めなければならない施設は、危険物の規制に関する政令第37条により、政令第7条の3各号に掲げる施設と給油取扱所(総務省令で定めるものを除く)とされています。
| 施設 | 予防規程が必要となる基準 |
|---|---|
| 製造所 | 指定数量の倍数が10以上 |
| 屋内貯蔵所 | 指定数量の倍数が150以上 |
| 屋外タンク貯蔵所 | 指定数量の倍数が200以上 |
| 屋外貯蔵所 | 指定数量の倍数が100以上 |
| 移送取扱所 | 指定数量の倍数を問わずすべて対象 |
| 一般取扱所 | 指定数量の倍数が10以上(一部の給油取扱所内の一般取扱所を除く) |
| 給油取扱所 | 総務省令で定める小規模なものを除き対象 |
| 屋内タンク貯蔵所・地下タンク貯蔵所・簡易タンク貯蔵所・移動タンク貯蔵所・販売取扱所 | 指定数量の倍数を問わず対象外 |
各選択肢の検討
| 選択肢 | 施設 | 判定 |
|---|---|---|
| (1) | 指定数量の倍数が10以上の製造所 | 予防規程が必要(政令第7条の3第1号) |
| (2) | 指定数量の倍数が150以上の屋内貯蔵所 | 予防規程が必要(政令第7条の3第2号) |
| (3) | 指定数量の倍数が150以上の移送取扱所 | 予防規程が必要(政令第7条の3第5号、倍数を問わずすべて対象) |
| (4) | 指定数量の倍数が200以上の屋内タンク貯蔵所 | 予防規程は不要(屋内タンク貯蔵所はそもそも政令第7条の3各号に含まれない) |
| (5) | 指定数量の倍数が200以上の屋外タンク貯蔵所 | 予防規程が必要(政令第7条の3第3号) |
なぜ(4)は予防規程が不要か
政令第7条の3は、予防規程が必要となる施設を「製造所」「屋内貯蔵所」「屋外タンク貯蔵所」「屋外貯蔵所」「移送取扱所」「一般取扱所」の6種類に限定して列挙しています。屋内タンク貯蔵所は、この列挙のいずれにも該当せず、指定数量の倍数がどれだけ大きくても予防規程を定める義務はありません。
屋内タンク貯蔵所は建物内に設置され、屋外タンク貯蔵所に比べて周囲への延焼リスクが相対的に低いことなどから、指定数量の倍数による線引きの対象にすらなっていない点が、他の施設との大きな違いです。
まとめ
予防規程が必要な施設は、指定数量の倍数による基準がある施設(製造所・屋内貯蔵所・屋外タンク貯蔵所・屋外貯蔵所・一般取扱所)と、倍数を問わず一律に対象となる施設(移送取扱所)に大別されます。一方、屋内タンク貯蔵所・地下タンク貯蔵所・簡易タンク貯蔵所・移動タンク貯蔵所・販売取扱所は、そもそも政令第7条の3の列挙対象に含まれておらず、予防規程は不要です。
参考文献
- 危険物の規制に関する政令 | e-Gov法令検索(第7条の3、第37条)