法令

廃棄・詰替え・粉砕工程の技術上の基準を整理する

危険物の規制に関する政令第24条・第27条に基づき、くず・かすの廃棄処置、詰替え容器、粉砕工程、焼却・海中投下などの技術上の基準を整理します。

読了 6分 上級
  • #技術上の基準
  • #廃棄
  • #詰替え

製造所等における技術上の基準には、貯蔵・取扱いに共通する基準のほか、製造・詰替え・廃棄など工程ごとに定められた個別の基準があります。今回は5つの記述から誤っているものを選ぶ設問を題材に、これらの基準を整理します。

例題

製造所等において危険物を取り扱う場合に、技術上の基準の説明として、次のうち誤っているものはどれか

  1. 製造の粉砕工程においては危険物が付着した状態で機械器具を使用しないこと

  2. 危険物を詰め替える場合は、規則別表第3及び第3の2で定める容器に収納するとともに防火上安全な場所で行うこと

  3. 焼却する場合は、安全な場所で危害を及ぼさない方法で行い、必ず見張り人をつけること

  4. 危険物は、海中や水中に流出または投下しないこと

  5. 危険物のくず、かす等は1週間に1回以上、危険物の性質に応じ安全な場所及び方法で処理すること

正解は (5) です。

技術上の基準まとめ

これらの基準は、危険物の規制に関する政令第24条(貯蔵及び取扱いの共通基準)・第27条(取扱いの技術上の基準)に定められています。

項目内容根拠
くず・かす等の処理一日に一回以上、危険物の性質に応じて安全な場所で廃棄その他適当な処置をすること政令第24条第5号
粉砕工程危険物の粉末が著しく浮遊し、又は著しく機械器具等に付着している状態で当該機械器具等を取り扱わないこと政令第27条第2項第4号
詰替え(容器)総務省令で定めるところにより収納すること(固体は別表第三、液体は別表第三の二に適合する容器)政令第27条第3項第1号、規則第39条の3第1項第1号
詰替え(場所)防火上安全な場所で行うこと政令第27条第3項第2号
焼却安全な場所で、燃焼又は爆発によって他に危害又は損害を及ぼすおそれのない方法で行うとともに、見張人をつけること政令第27条第5項第1号
埋没危険物の性質に応じ、安全な場所で行うこと政令第27条第5項第2号
海中・水中投下海中又は水中に流出させ、又は投下しないこと(他に危害のおそれがない場合等は除く)政令第27条第5項第3号

各選択肢の検討

選択肢内容判定
(1)製造の粉砕工程においては危険物が付着した状態で機械器具を使用しないこと○ 正しい(政令第27条第2項第4号)
(2)危険物を詰め替える場合は、規則別表第3及び第3の2で定める容器に収納するとともに防火上安全な場所で行うこと○ 正しい(政令第27条第3項、規則第39条の3第1項第1号)
(3)焼却する場合は、安全な場所で危害を及ぼさない方法で行い、必ず見張り人をつけること○ 正しい(政令第27条第5項第1号)
(4)危険物は、海中や水中に流出または投下しないこと○ 正しい(政令第27条第5項第3号)
(5)危険物のくず、かす等は1週間に1回以上、危険物の性質に応じ安全な場所及び方法で処理すること✕ 誤り。正しくは一日に一回以上

なぜ(5)が誤りか

政令第24条第5号は、危険物のくず・かす等について「一日に一回以上」当該危険物の性質に応じて安全な場所で廃棄その他適当な処置をすることを求めています。くず・かす等を長期間放置すると、自然発火や異物混入などの危険が高まるため、処理の頻度は週単位ではなく日単位で定められています。(5)は「1週間に1回以上」としており、この頻度を誤っています。

まとめ

製造所等における技術上の基準には、粉砕工程・詰替え・焼却・埋没・海中投下といった工程ごとの個別基準に加えて、くず・かす等の日常的な処理に関する共通基準があります。このうち、くず・かす等の処理頻度は「一日に一回以上」であり、他の工程基準(場所・方法・見張人など)と混同しないよう注意が必要です。

参考文献