法令

避難設備(誘導灯)の設置が義務付けられる施設を整理する

危険物の規制に関する政令第21条の2・規則第38条の2に基づき、避難設備(誘導灯)の設置が義務付けられる製造所等を整理します。

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消火設備・警報設備は指定数量の倍数に応じて多くの施設に設置義務がありますが、避難設備(誘導灯)は対象がかなり限定されています。今回は5つの施設から避難設備の設置が義務付けられているものを選ぶ設問を題材に、その対象を整理します。

例題

次のうち、避難設備(誘導灯)の設置が義務付けられている製造所等に該当するものはどれか

  1. 屋内貯蔵所

  2. 地下タンク貯蔵所

  3. 給油取扱所

  4. 販売取扱所

  5. 一般取扱所

正解は (3) です。

避難設備(誘導灯)が必要な施設

避難設備の設置義務は、危険物の規制に関する政令第21条の2に「総務省令で定めるもの」に設置しなければならないと定められており、規則第38条の2第1項がその対象を具体的に定めています。

令第二十一条の二の総務省令で定める製造所等は、給油取扱所のうち建築物の二階の部分を(店舗・飲食店等の用途)に供するもの及び屋内給油取扱所のうち事務所等を有するものとする。(規則第38条の2第1項)

対象となるのは、次の2パターンの給油取扱所に限られます。

対象施設誘導灯の設置箇所
建築物の2階部分を店舗・飲食店等の用途に供する給油取扱所2階から敷地外へ直接通ずる出入口、及びこれに通ずる通路・階段・出入口
事務所等を有する屋内給油取扱所事務所等の出入口・避難口、及び避難口に通ずる通路・階段・出入口

いずれも誘導灯には非常電源を附置することとされています(規則第38条の2第2項第3号)。

各選択肢の検討

選択肢施設判定
(1)屋内貯蔵所✕ 避難設備の設置義務なし
(2)地下タンク貯蔵所✕ 避難設備の設置義務なし
(3)給油取扱所○ 一定の給油取扱所に避難設備(誘導灯)の設置義務あり
(4)販売取扱所✕ 避難設備の設置義務なし
(5)一般取扱所✕ 避難設備の設置義務なし

なぜ給油取扱所だけが対象なのか

避難設備(誘導灯)は、火災発生時に不特定多数の人が滞在しうる部分から円滑に避難できるようにするための設備です。給油取扱所のうち、2階に店舗・飲食店等を設けている場合や、屋内給油取扱所で事務所等を有する場合は、危険物を取り扱う施設でありながら不特定多数の人が出入りする用途を併せ持つため、避難経路を明示する誘導灯の設置が特に必要とされています。

一方、屋内貯蔵所・地下タンク貯蔵所・販売取扱所・一般取扱所などは、そもそも不特定多数の人が滞在する用途を想定していないため、避難設備の設置対象には含まれていません。

まとめ

消火設備・警報設備が指定数量の倍数を基準に幅広い施設に設置義務があるのに対し、避難設備(誘導灯)は「建築物の2階部分を店舗等の用途に供する給油取扱所」と「事務所等を有する屋内給油取扱所」の2パターンのみに限定されている点が最大の特徴です。

参考文献