法令

危険物取扱者の種類ごとの取扱範囲を整理する

危険物の規制に関する規則第49条に基づき、甲種・乙種・丙種それぞれが取り扱うことができる危険物の範囲を整理します。

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危険物取扱者の資格には甲種・乙種・丙種があり、それぞれ取り扱える危険物の範囲が異なります。今回は5つの組み合わせから誤っているものを選ぶ設問を題材に、資格の種類ごとの取扱範囲を整理します。

例題

危険物取扱者と、取り扱うことができる主な危険物との組み合わせとして、次のうち誤っているものはどれか。

  1. 甲種危険物取扱者・・・硫化リン・硫黄・ニトロ化合物・特殊引火物・硝酸
  2. 乙種第4類危険物取扱者・・・特殊引火物・第1石油類・動植物油類
  3. 乙種第3類危険物取扱者・・・カリウム・黄リン
  4. 乙種第2類危険物取扱者・・・鉄粉・赤リン・硫黄
  5. 丙種危険物取扱者・・・ガソリン・アルコール類

正解は (5) です。丙種危険物取扱者はアルコール類を取り扱うことができません。

危険物取扱者の種類ごとの取扱範囲

危険物取扱者が取り扱うことができる危険物の範囲は、危険物の規制に関する規則第49条にこう定められています。

危険物取扱者が取り扱うことができる危険物(…)の種類は、甲種危険物取扱者にあつてはすべての種類の危険物とし、乙種危険物取扱者にあつては当該乙種危険物取扱者免状に指定する種類の危険物とし、丙種危険物取扱者にあつてはガソリン、灯油、軽油、第三石油類(重油、潤滑油及び引火点130度以上のものに限る。)、第四石油類及び動植物油類とする。

つまり丙種が取り扱えるのは、第4類の中でも条文に列挙された特定の品名・物品に限られ、アルコール類は含まれていません。アルコール類を取り扱うには、乙種第4類以上の免状が必要です。

各選択肢の検討

選択肢危険物取扱者取り扱える危険物(例)判定
(1)甲種硫化リン(第2類)・硫黄(第2類)・ニトロ化合物(第5類)・特殊引火物(第4類)・硝酸(第6類)○ 正しい。甲種はすべての類を取り扱える
(2)乙種第4類特殊引火物・第1石油類・動植物油類○ 正しい。いずれも第4類に属する
(3)乙種第3類カリウム・黄リン○ 正しい。いずれも第3類に属する
(4)乙種第2類鉄粉・赤リン・硫黄○ 正しい。いずれも第2類に属する
(5)丙種ガソリン・アルコール類✕ 誤り。アルコール類は丙種の取扱範囲外

なぜ(5)が誤りか

丙種危険物取扱者は、甲種・乙種と異なり、特定の品名・特定の条件を満たす物品だけを取り扱える資格です。具体的には「ガソリン」「灯油」「軽油」「第三石油類のうち重油・潤滑油・引火点130度以上のもの」「第四石油類」「動植物油類」に限定されており、アルコール類は列挙されていません。

アルコール類(メチルアルコール、エチルアルコールなど)を取り扱うには、乙種第4類以上の免状が必要です。

まとめ

危険物取扱者の資格ごとの取扱範囲は、「甲種はすべての類」「乙種は免状に指定された類」「丙種は第4類の中でも条文に列挙された特定の品名(ガソリン・灯油・軽油・重油等・潤滑油等・第四石油類・動植物油類)のみ」と整理できます。丙種はアルコール類・特殊引火物・第一石油類(ガソリンを除く)・第二石油類(灯油・軽油を除く)を取り扱えない点が、乙種第4類との違いです。

参考文献