掲示板の注意事項の表示を整理する
危険物の規制に関する規則第18条に基づき、危険物の性状に応じた掲示板の注意事項(禁水・火気注意・火気厳禁)を整理します。
掲示板の注意事項は「禁水」「火気注意」「火気厳禁」の3種類があり、どの性状にどの表示が対応するかが細かく決められています。今回は5つの記述から誤っているものを選ぶ設問を題材に、注意事項の表示を整理します。
例題
危険物の性状に応じて注意事項を表示した掲示板として、次のうち誤っているものはどれか。
- 禁水性物品・・・禁水
- 自然発火性物質・・・火気注意
- 第2類(引火性個体を除く)・・・火気注意
- 第4類・・・火気厳禁
- 第5類・・・火気厳禁
正解は (2) です。自然発火性物質の表示は正しくは「火気厳禁」です。
根拠条文
危険物の性状に応じた掲示板の注意事項は、危険物の規制に関する規則第18条第1項第4号に定められています。
第二号の掲示板のほか、貯蔵し、又は取り扱う危険物に応じ、次に掲げる注意事項を表示した掲示板を設けること。
イ 第一類の危険物のうちアルカリ金属の過酸化物若しくはこれを含有するもの又は禁水性物品にあつては「禁水」
ロ 第二類の危険物(引火性固体を除く。)にあつては「火気注意」
ハ 第二類の危険物のうち引火性固体、自然発火性物品、第四類の危険物又は第五類の危険物にあつては「火気厳禁」
つまり、注意事項は「禁水」「火気注意」「火気厳禁」の3種類で、それぞれ対応する危険物の性状が細かく決められています。
各選択肢の検討
| 選択肢 | 性状 | 表示内容 | 判定 |
|---|---|---|---|
| (1) | 禁水性物品 | 禁水 | ○ 正しい(規則第18条第1項第4号イ) |
| (2) | 自然発火性物質 | 火気注意 | ✕ 誤り。正しくは「火気厳禁」(同号ハ) |
| (3) | 第2類(引火性固体を除く) | 火気注意 | ○ 正しい(同号ロ) |
| (4) | 第4類 | 火気厳禁 | ○ 正しい(同号ハ) |
| (5) | 第5類 | 火気厳禁 | ○ 正しい(同号ハ) |
なぜ(2)が誤りか
条文ハが明記するとおり、自然発火性物品(黄リンなど、第3類危険物のうち空気に触れると自然発火するもの)は、引火性固体・第4類・第5類と同じグループに分類され、「火気厳禁」を表示しなければなりません。
「火気注意」は、第2類の危険物のうち引火性固体を除いたもの(硫化リン・赤リン・硫黄・鉄粉・マグネシウムなど、比較的着火のリスクが低いもの)だけに使われる、一段階弱い注意表示です。自然発火性物品は、外部の火気がなくても自ら発火する危険性を持つため、より強い警告である「火気厳禁」が必要とされています。(2)はこの区別を取り違えており、誤りです。
掲示板の注意事項まとめ
| 表示 | 対象となる危険物 | 色 |
|---|---|---|
| 禁水 | 第1類のアルカリ金属の過酸化物等、禁水性物品(第3類) | 地は青色、文字は白色 |
| 火気注意 | 第2類(引火性固体を除く) | 地は赤色、文字は白色 |
| 火気厳禁 | 第2類の引火性固体、自然発火性物品(第3類)、第4類、第5類 | 地は赤色、文字は白色 |
まとめ
掲示板の注意事項は、「禁水性物品→禁水」「第2類(引火性固体を除く)→火気注意」「引火性固体・自然発火性物品・第4類・第5類→火気厳禁」という3区分で整理できます。同じ第3類でも、禁水性物品は「禁水」、自然発火性物品は「火気厳禁」と表示が異なる点(カリウム・ナトリウムのように両方の性質を持つものは両方表示)に注意しましょう。
参考文献
- 危険物の規制に関する規則 | e-Gov法令検索(第18条第1項第4号)