グリセリンの性状
グリセリンの色、粘り気、吸湿性、比重、溶解性など、危険物乙4で問われる性状を解説します。
グリセリンとは
グリセリンは、第4類危険物の第3石油類に分類される物質です。化学式はでアルコールの一種です。 無色無臭で粘り気のある液体で、化粧品や医薬品などにも使用されています。
毒性が極めて低く安全性が高く食品添加物、医薬品として長年の使用実績があり、肌への刺激やアレルギー性もほとんどありません。
グリセリンの主な性状
無色無臭で粘り気がある
グリセリンは無色無臭の液体です。粘度が高く、粘り気があります。この特徴から、性状を問う問題では「無色の粘稠性の液体」と表現されます。
吸湿性がある
グリセリンには吸湿性があります。空気中の水分を吸収しやすい性質です。
比重は1より大きい
グリセリンの比重は1より大きく、水より重い物質です。
水やエタノールに溶ける
グリセリンは水やエタノールに溶けます。溶解性も、グリセリンの代表的な性状の一つです。
特有の芳香はない
グリセリンは無臭の液体であり、特有の芳香を有する物質ではありません。
蒸気は空気より重い
グリセリンの分子量は約92で、空気の平均分子量(約29)より大きいため、蒸気比重は1より大きく、空気より重い蒸気です。
潤滑剤・爆薬・医薬品など用途が幅広い
グリセリンは潤滑剤として使われるほか、硝酸と反応させるとニトログリセリン(爆薬の原料)になります。また保湿性・安全性の高さから、医薬品や化粧品の原料としても幅広く用いられています。
グリセリンの性状まとめ
グリセリンの性状は、次のようにまとめて覚えましょう。
- 無色の粘稠性液体
- 吸湿性がある
- 比重は1より大きい(水より重い)
- 蒸気比重も1より大きい(空気より重い)
- 水やエタノールに溶ける
- 特有の芳香はない
- 潤滑剤・爆薬(ニトログリセリンの原料)・医薬品等に用いられる
乙4試験ではこう出る
グリセリンの性状について、次のうち妥当でないものはどれか。
- 無色の粘稠性の液体である。
- 吸湿性がある。
- 比重は1より大きい。
- 特有の芳香を有している。
- 水、エタノールに溶ける。
正解
4. 特有の芳香を有している。
グリセリンは無色で粘り気があり、吸湿性があります。比重は1より大きく、水やエタノールに溶けます。一方、無臭であり特有の芳香を有する物質ではないため、4が妥当でない記述です。
選択肢の解説
1、2、3、5は、いずれもグリセリンの性状として妥当な記述です。4の「特有の芳香を有している」が誤りであり、正解になります。
乙4試験ではこう出る(2)
グリセリンについて、次のうち正しいものはどれか。
- 蒸気は空気より軽い
- 暗褐色の液体である
- 潤滑剤のほか、爆薬・医療品等に用いる
- 水より軽い
- 粘性がなく、水に溶けない
正解
3. 潤滑剤のほか、爆薬・医療品等に用いる。
選択肢の解説
| 選択肢 | 内容 | 判定 |
|---|---|---|
| (1) | 蒸気は空気より軽い | ✕ 誤り。分子量が空気より大きいため、蒸気は空気より重い |
| (2) | 暗褐色の液体である | ✕ 誤り。グリセリンは無色の液体 |
| (3) | 潤滑剤のほか、爆薬・医療品等に用いる | ○ 正しい。ニトログリセリンの原料になるほか、医薬品・化粧品にも使われる |
| (4) | 水より軽い | ✕ 誤り。比重は1より大きく、水より重い |
| (5) | 粘性がなく、水に溶けない | ✕ 誤り。粘性が高く、水にはよく溶ける |
(1)(2)(4)(5)はいずれもグリセリンの実際の性状と逆の内容になっており、(3)の用途に関する記述だけが正しい選択肢です。