物理・化学

静電気による災害とその防止対策

第4類の取扱いで注意すべき静電気。発生のしくみと、試験で問われる代表的な防止対策を整理します。

読了 5分 初級
  • #静電気
  • #火災予防

引火性液体である第4類危険物では、静電気の火花が着火源になり得ます。物理化学と火災予防の両面から出題される重要テーマです。

静電気が発生するしくみ

異なる物質が接触・分離・摩擦するとき、電子の移動によって一方が正、他方が負に帯電します。液体の危険物では、次のような場面で発生しやすくなります。

  • 配管内を高速で流動させたとき
  • 給油・注入で液体が飛散・かくはんされたとき
  • 乾燥した環境で摩擦が起きたとき

帯電した電荷が逃げ場を失うと、放電(火花)が生じ、可燃性蒸気に着火する危険があります。

発生・蓄積しやすい条件

  • 流速が速いほど発生しやすい
  • 湿度が低いほど電荷が逃げにくく蓄積しやすい
  • 電気を通しにくい液体ほど帯電しやすい

代表的な防止対策

対策ねらい
接地(アース)する帯電した電荷を大地に逃がす
流速を遅くする静電気の発生量そのものを抑える
湿度を高く保つ電荷を空気中の水分へ逃がしやすくする
導電性の材料・添加剤を使う電荷が移動しやすくして蓄積を防ぐ
ボンディング(連結)機器間の電位差をなくす

試験でのポイント

  • 「湿度を低くすると静電気対策になる」は誤り。正しくは湿度を高くする。
  • 「流速を速くすると帯電を防げる」も誤り。速いほど発生しやすい。
  • 接地は静電気対策の基本中の基本として頻出です。

まとめ:静電気対策は「逃がす(接地・加湿・導電性)」と「起こさない(流速を下げる)」の2方向。誤りの選択肢は、たいていこの向きを逆にしています。

ご注意:本記事は学習の理解を助けることを目的とした解説です。実際の受験・法令の運用にあたっては、最新の公式資料をご確認ください。