熱量保存の法則で混合後の温度を求める
異なる温度の液体を混ぜたときの最終温度を、熱量保存の法則の式1本で求める手順を、例題つきで整理します。
温度の異なる液体を混合したときの最終温度を求める計算問題は、公式さえ立てられれば機械的に解ける得点源です。今回は具体的な数値を使った例題を通じて、熱量保存の法則の使い方を整理します。
熱量保存の法則
外部と熱のやり取りがない状態で温度の異なる2つの液体を混ぜると、高温側が失った熱量 = 低温側が得た熱量 という関係が成り立ちます。これを熱量保存の法則といいます。
熱量の基本公式は次のとおりです。
- :熱量(J)
- :質量(g)
- :比熱(J/g・℃)
- :温度変化(℃)
例題
20℃のエチルアルコール100gと4℃の水200gとを混合した場合、混合液の温度は次のうちどれか。ただし、エチルアルコールの比熱を2.38J/g・℃、水の比熱を4.19J/g・℃とし、混合による熱の生成、熱の出入りはしないものとする。
- 約6.7℃
- 約7.5℃
- 約8.0℃
- 約8.5℃
- 約9.0℃
正解は (2) 約7.5℃ です。
計算の手順
混合後の温度を ℃とすると、
- エチルアルコール(20℃・100g)が失う熱量:
- 水(4℃・200g)が得る熱量:
この2つが等しくなります。
左辺・右辺の係数をまず計算します。
展開します。
を右辺に、定数を左辺に集めます。
小数第2位を四捨五入すると 約7.5℃ となり、(2)が正解です。
つまずきやすいポイント
- 符号の向きを間違えないこと。 高温側は 、低温側は のように、必ず「高い温度から低い方を引く」形で を立てます。逆にすると熱量が負の値になってしまいます。
- 分母を混同しない。 の3つの値(質量・比熱・温度差)を品名ごとに正しく代入することが最初の関門です。
まとめ
異なる温度の液体を混合したときの最終温度を求める問題は、「高温側が失う熱量 = 低温側が得る熱量」という熱量保存の式を1本立てるだけで解けます。比熱・質量・温度差をそれぞれ正しく代入し、方程式を整理して について解くという手順を機械的に繰り返せば、数値が変わっても同じように対応できます。